例のIBMとスルガ銀行との争いの話

まーMixi側にも書いたんですけどね


洒落にならんがな・・・というのが率直な意見。

日経ITが入手した訴訟の書類からすると
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110804/363621/?ST=ittrend&r4
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20100615/349225/
どうも要件定義→キックオフ→炎上を3回やり直してプロジェクトが失敗したとのことらしい。
上流でブッコケてるあたり、今日で検収したうちのPJよりも
よっぽど酷かったんだろうなぁと。

個人的にはIBMスルガ銀行どちらが悪いかと聞かれたら
どっちもどっちだと思います。

つーかね、ぶっちゃけるとですね「議事録改竄しろ」って何考えてんだよスルガ銀行・・・・
ただ立場的にどう考えてもIBMのが弱いんでしょうね

記事を見る限り、顧客側からは無茶な要件定義を繰り出され
概要設計時点で具体的な仕様が固まらず
開発フェーズで仕様変更を延々と繰り返していたのではないかな、と。
そしてIBMのSEは下請けにするがの要望を指示しつつ、その下請けは孫受けや派遣社員
延々と伝言ゲームを繰り返す・・・

そんなのが日常茶飯事であったのではないかと思います。
エンジニアが三島のホテルや開発現場で缶詰にされ、
改善案を提案すれば怒鳴られていたというあたり、下流工程では地獄のような
激務であったんだろと思います。
どれだけの人がデスマでぶっ倒れてお薬の世話になったんだろうか。

孫請け弱小SIerに所属する下流工程の開発者としては大きな問題です。
スルガ側からは「適当に作っといてー」と言われ
IBMからは「この金額と期日でよろしく!」と言われ
完成日にスルガとIBM、両方から文句を言われる・・・
受託した中小は大事なエンジニアを壊されるわ、逃げられるわで
被害甚大だったかと思われます。

この件は最低でも和解に持ち込んで欲しい所。
SIerのPGにとっては
「炎上PJのデスマーチでは労基法は適用されない。」
というのを国から突きつけられてしまったようなものですから・・・・

この件、受託した下請け中小がスルガ、IBMの両社を訴えてもいいのでは?
って言っても彼らは鉄壁の弁護士抱えてるから、結局泣き寝入りするしかないんでしょうけど。

SIerの悪しきピラミッド構造が良い意味でブッ壊れることを切に願います。